「案内のお部屋」の紹介文です。

電脳天使とグランドクロスの関係

　
−キャスト−
フォルシーニア　：　天野由梨

−場面設定−
「電脳天使ＰＣＥ」　‘最後の審判’の前、そして後
　

１９９９年７の月

そのときに起こることを……ご存じでしょうか。
昔と現在とは、暦が少しずれておりますから、
正しくは１９９９年８月１１日午後７時ごろ……

そう、「グランドクロス」が起こるのです。

グランドクロスとは、
「太陽をめぐる惑星たちが、地球を中心に、十文字に並ぶ」
という天文現象です。

ちなみに、フランス語で、
「大王」は、grand roi （グラン ロワ）
「グランドクロス」は、grand croix （グラン クロワ）。
あの有名な終末予言は、このことを言い表わしているんですよ。

そういえば、「天使」を表す ange （アンジュ）も、フランス語ですよね。

といっても、「惑星が十文字に並ぶ」こと自体は、それほど珍しくなくて、
数十年に一度の割合で起こるそうです。

ただ、「１９９９年８月１１日に起こるグランドクロス」だけは、
他の「十文字」と違って、数万年に一度だけ。
非常に、まれな天文現象なんですよ。

その違いは、グランドクロスの指し示す「方向」。
そして、その方向こそが、

水瓶座、蠍座、獅子座、牡牛座

まさしく、私たち天使四姉妹のつかさどる方向なのです。


その時の惑星の配置は、こんなふうになります。
　

　
このように、惑星たちが宇宙に大きな十字架を形作り、
それが、私たちの「四つの方向」を指し示すのです。

この「四つの方向」、実は
「最後の審判」において、特別な意味を持っています。

新約聖書にある「ヨハネの黙示録」が、
「最後の審判」を預言し、その様子を書き記しているのですが、
その中に「四つの生き物」があらわれます。

水瓶座はふつう、美しい顔の少年「ガニュメーデス」として表されておりますし、
「昔の人はワシ＝サソリだった」そうですから、
これらは順に、
獅子座、牡牛座、水瓶座、蠍座
を意味しているわけです。

ゆえに「グランドクロス」はこの「四つの生き物」を指し示しているのです。

ですから、「ヨハネの黙示録」によるならば、
天文現象「グランドクロス」の起こる、まさにその時に、
「四つの生き物」が呼び出され、
そして「最後の審判」が下されるのです。

その時には……
きっとあなたも、星空を見上げてくださいね。

「グランドクロス」の指し示す「私たちの方向」に、
ひときわ強い輝きが、きっとまたたいておりますから。

でも…よく見つめてくださいな。
その星空であなたを出迎えるのは、
天使たちではないのです。

あなたが見つめるのは、その星々の輝き……

お気づきになりましたでしょうか。
私たちをご存知の方なら、お分かりになると思います。

そう。その「グランドクロス」で呼び出される「四つの生き物」それこそが、

……天使たちの「神機」なのです。

私の神機「アクエリュース」だけが、
美しい「人の顔」をしているのは
そのためなんです。


「その時」、神機たちは私たちを乗せて、
呼び出されるままに、「かの地」に参ります。
そして、そのすべてを見届けるのです。

お分かりになりましたでしょうか。
私たちと、グランドクロスの関係を。

でも、ただひとつ、お気をつけくださいな。
それらのことは「神機」たちのことですから。

私たちは……「見届ける」だけではありませんもの……


天使たちも、「かの地」に参ります。
主より与えられた「お役目」を果たすために……
　

　
可愛い双子たちが地上に降り立ったのは、
１９８２年３月１０日
惑星直列の時。

そして、天使四姉妹がそのお役目を果たすのが、
１９９９年８月１１日
　グランドクロスの時……

それが私たちの、「始まり」と「終わり」……なのです。
　

　
「最後の審判」を迎え、
それを、無事に越えられたあなたたち。

それはいったい、何度目の審判だったのでしょうか……

　
−出典−
「電脳天使ＰＣ＆ＰＣＥ」　「デジタルアンジュＳＳ」