「歓談のお部屋」の紹介文だよ。

 

落さないように

 
−キャスト−
リアムローダ :  岡本麻弥
エインデベル :  椎名へきる

−場面設定−
「電脳天使コミック版」 フォルと双子たちが降臨した後
 


 

リア 「ふふん、ふん……っと。」
テレビ 「…星に代わって切諌よ!」
ベル 「リア?」
テレビ 「…ぁいあ〜そうる!」
ベル 「リア! もういい加減にしてよっ。」
リア 「うるさいなぁ。ちゃんと聞こえてるって。」
ベル 「何やってるのよ。もう、公開なのよ?」
リア 「ん?」
ベル 「データをそっちに送ってるでしょ?」
テレビ 「…れせんとび〜っむ!」
リア 「あ、ほんとだ。画面、小さくしてたから分かんなかった……」
ベル 「なに?」
リア 「あはは、わりいわりい。ええっと、なんだっけ?」
ベル 「今、どこにいるの?」
リア 「宇宙(おそら)だよ。」
ベル 「衛星軌道ね?」
リア 「そ。アルデバラムのクルージングモードで…」
ベル 「…テレビ、見てたわけね?」
リア 「う…」
ベル 「もう。 相変わらず、テレビ好きなんだから……
   結局なーんにもやってない、とか言うんじゃないでしょうね?」
リア 「大丈夫だって。お部屋のデータだろ?
   ちゃーんと準備して、フロッピーに保存してあるんだから。」
ベル 「じゃあ、早くそれをこちらに送っちゃいなさいよ。」
リア 「OK!
   えっと、フロッピー、プロッピーっと。あった。これこれ。
   さて。それじゃあ、こいつをお空から降下させて…」
ベル やめてぇっ!
リア 「うわあ?」
ベル 「リアったら、忘れたの?」
リア 「あ、そうだった…」
ベル 「そういう事するから、話がややこしくなるんでしょう?」
リア 「むっ。 ややこしくって、それ、どういう意味だよ?」
ベル 「だって、本当のことじゃない!」
リア 「何言ってんだよ。 あれは全部、貴也が悪りいんじゃねえか。
   貴也がリセットさえしなけりゃ、全てうまくいったんだぜ?
   何でアタイが、その責任を負わなくちゃいけねえんだよ!
   貴也のことなんか……アタイが知るもんか!」
ベル 「そうじゃなくって!」
リア 「ん?」
ベル 「どーして?」
リア 「は?」
ベル 「どーして、貴也さんもリアも、フォル姉様も、
   『ディスクを落した』ってこと、気にしないの?」
リア 「あ。そっか。」
ベル 「あれはフォル姉様なのよ? 
   私の大切なフォル姉様の、大切な大切な「プラチナ・ディスク」なのに、
   それを落すわ、焦がすわ、傷つけるわ…あたし、もう、信じらんない!」
リア 「そーなんだよな。今考えると、無茶してたよな……」
ベル 「リアは、テレビの続きを見たかったから、あんな事したんでしょっ!」
リア 「ぎくっっっっ!」
ベル 「リーアー!」
リア 「わ、わかったから、もう怒るなよ…」
ベル 「いい?リア。 ちゃんとお空から降りてきて、
   それからデータを送るのよ! わかった?」
リア 「わ、わかった。わかったから。」
ベル 「まったく、もう……ぶつぶつ
リア 「ふう。仕方ねえな。みんなにはちょっとだけ待ってもらうしかねえな。」
ベル 「結局そうなるのね……」
リア 「まあ、全然できてないわけじゃないから、
   見てってもらってもいいんじゃねえか? ま、好きにしてくれよ。
   だいじょうぶ! そのうち出来るって。」
ベル 「いい加減よね……」

 


 
−出典−
「電脳天使コミック版」