「攻略のお部屋」の紹介文よ

 

当分無理です…

 
−キャスト−
メルキュール :  根谷美智子
クレアリデル :  沢海陽子

−場面設定−
「デジタルアンジュSS」 温泉から帰った後
 


 

クレア 「ちょっと、メル? アンタのお部屋、どうなってるの?」
メル 「ちゃ、ちゃんとやってるわよぉ。」
クレア 「ど・こ・が? これのどこが‘ちゃんとやってる’なの?」
メル 「むぅ……」
クレア 「ちゃんとやっているって言うのはね、フォルのお部屋のようなことを言うのよ。
   アンタが部屋を片づけようなんて、10億年早いわよっ。」
メル 「くぅ……」
メル (何でフォルは、あんなに何でもこなせちゃうのよ。ずっと寝ていたくせに。
   料理といい、片付けといい……ちょっと不公平なんじゃない?)
クレア 「聞こえているわよ、メル。」
メル 「うぅ……」
クレア 「アンタに素質がないだけでしょう?」
メル 「クレアさぁん。こんな私でも、お嫁さんにしてくれる?」
クレア 「冗談ばっか言ってるんじゃないの。」
メル 「私は本気のなのにぃ。」
クレア 「ふう……だったらね、少しは努力ってものをしなさいっ!」
メル 「でもね、クレアさん。‘攻略’って、全然進まないのよ〜」
クレア 「行き当たりばったりに進むから、行き詰まっちゃうんでしょ?」
メル 「でも、ほんとに進まないのよ?」
クレア 「どうして?」
メル 「だって、すぐ終わっちゃうんだもの。」
クレア 「どれどれ?」
メル 「まず『電脳天使PC』ね?」
クレア 「ええ。」
メル 「電源OFF!」
クレア 「こらっ!」
メル 「ほら、終わっちゃった。」
クレア 「ゲームオーバーになるに決まってるでしょ!」
メル 「だって、私はベスティアリーダーの長よ? 『電源OFF』を選ぶのは当然でしょう?」
クレア 「ふう……わかったから。 じゃ、次。」
メル 「『電脳天使PCE』ね。行くわよ。」
クレア 「ええ。」
メル 「CD−ROMをプレイヤーにかけて……」
クレア 「はいはい、ベスティアね。」
メル 「あ、また壊れた……」
クレア 「…………。」
メル 「そ、そんな目で見ないでよぉ、クレアさぁん〜」
クレア 「……いい加減にちゃんとやりなさい。」
メル 「んぅ……ちゃんとやってるわよ! 今度こそは!」
クレア 「今度こそ?」
メル 「それなのにそれなのに…『デジタルアンジュSS!』」
クレア 「そっちはどうなの?」
メル 「だって、突然終わっちゃうのよ? どうしてそうなるわけ?」
クレア 「……は?……」
メル 「ラムも出てきてぇ、温泉にも行ってぇ。」
クレア 「…………ねえ、ちょっとそれ……」
メル 「今度もちゃんとやったはずのにぃ、どうしても‘突然’終わっちゃうの!」
クレア 「…………あの、ね?」
メル 「やっぱり私、何か悪いことしてるのかしら。 うーん……」
クレア 「…………アンタには、10億年でも無理かもね……」

 


 
−出典−
「デジタルアンジュSS」